本記事をお読み頂き誠にありがとうございます。
ストレングスアジア公式アンバサダーを務めさせて頂いている栗原弘教です。
今回は前回の記事(セーフティスクワットバーの使い方とメリットについて)に続いて、セーフティスクワットバーの効果的な使用方法をいくつか説明して行きたいと思います。
既にご購入をされているトレーニー、コーチ、トレーナーの方は、目的に合わせて効果的な種目を取り入れて頂ければと思います。
<目次>
・セーフティスクワットバーで出来るトレーニング種目
①グッドモーニング
②ブルガリアンスプリットスクワット(大臀筋・ハムストリングス狙い)
③ブルガリアンスプリットスクワット(大腿四頭筋狙い)
④ボックススクワット(体幹部・大臀筋・ハムストリングス狙い+重心位置の確認)
・まとめ
セーフティスクワットバーで出来るトレーニング種目
①グッドモーニング(ハムストリングス・脊柱起立筋、体幹部、腰部多裂筋狙い)

セーフティスクワットバーを使用してのグッドモーニングは、通常のオリンピックバーベルでのグッドモーニングに比べて肩肘の負担が少ない事と、フォームが取りやすいという利点があります。
よくあるフォームの乱れとしては、肩甲骨の下制が上手くできない人の場合に担ぎで肩をすくめる形をどうしてもとってしまう事で、肩甲帯や体幹部の固定が上手くできず、頚部に過度な負担がかかってしまうというものがあります。
セーフティスクワットバーを使用すると手前のハンドルを握るので、この肩をすくめるという代償動作は起こりにくくなります。よって、肩甲骨の内転+下制の動きを意識しやすくなったり、体幹部の固定といった事に意識を向ける事が出来やすくなります。

しっかりとスタートポジションで脊柱のニュートラルを保ち、肩甲骨を内転+下制の状態で固定し、上の写真の様に上体を前に倒していきます。ハムストリングスのテンションが最大に感じる角度まで倒し、そこからスタート位置まで戻ります。
スタート時は、腰や胸から前に倒すのではなく、脊柱のラインはキープしながら骨盤(特に仙骨)から前に倒していく意識+お尻(坐骨)を天井に引き上げていく意識で行うと、しっかりと体幹部や腰部、ハムストリングスに負荷を感じる事が出来るはずです。
グッドモーニングをやって腰だけ痛いとか首が痛くなるという方は固定する部位と、どの部位から動作を行うのかという点を意識すると効き方が変化してくるはずです。
また、セーフティスクワットバーの場合は、前回の記事でもありましたが常に前方に力が加わっているので、通常のオリンピックバーで行う場合よりも強く体幹部や腰部、ハムストリングスなどの対象筋群を動員させる事に繋がるので効いているのも実感しやすいですし、大変効果的と言えます。
②ブルガリアンスプリットスクワット(大臀筋・ハムストリングス狙い)

ブルガリアンスプリットスクワットは特におすすめの種目です。
女性のヒップアップやスクワットの使用重量を伸ばしたい方、競技アスリートは取り入れて間違いはないでしょう。
ブルガリアンススプリットスクワットは、写真の通り片足で行う種目です。
故に、左右の筋力差、協調性など筋力だけでなく様々なバランスを整える為にもとても有効です。

やり方は、スタートポジションから上の写真の様に上体を前傾させながら出来るだけ深くしゃがみ、立ち上がります。
この時に大切な事は、スタート時にしっかりと体幹部と肩甲骨内転+下制の状態を作れているか、その状態をキープしながら動作を行えているかです。
多くの場合背中や腰部〜骨盤が丸まっていたり動作中に過度に動いていたりするので、しっかりと同じ状態を保てる様にフォームを意識する事が大切になります。
また、一番のターゲットが大臀筋とハムストリングスなので、上体を前に深く倒しお尻(坐骨)を常に天井の方へ引き上げ続けながらしゃがんでいく意識がとても重要です。立ち上がる時も同様に腰部や骨盤が丸まらない様にしっかりと引き上げたままでフィニッシュ出来る様にしましょう。
体重は9割程度前に出している足に、垂直にかかる様に置きます。
動作中はとてもキツいので、どうしても後ろ足に体重をかけがちですが、そうすると負荷が逃げてしまうので頑張って前足体重をキープしてください。
アメリカンバーベルのセーフティスクワットバーは、ハンドルの形状が他社と大きく異なり、このブルガリアンスプリットスクワットを行う時には大変握りやすい位置にきます。この点は非常に大きなメリットと感じられると思います。
また、この種目は通常ダンベルで行う事が多いですが、セーフティスクワットバーを使用する事でより大きな負荷を安全に且つ安定的にかける事が可能となるのでとてもおすすめです。
*どうしても身体がぶれてしまったり、恐怖心が強い方はハンドルから手を離して(基本的にバーは落ちません)パワーラックの支柱などに手をかけ、手でサポートしながら行うのもおすすめです。
③ブルガリアンスプリットスクワット(大腿四頭筋狙い)

こちらは前述したブルガリアンスプリットスクワットの別バージョンです。
こちらの場合は、メインターゲットの筋肉が大腿四頭筋になります。
どちらかというとこのフォームの方が一般的でしょうか。
前述のフォームとの大きな違いは上体の角度です。
こちらはしっかりと上体を立てた状態、膝関節を支点にする意識でしゃがんで行きます。
セーフティスクワットバーの特徴から体幹部や脊柱の固定を強く行いながら動作を行う事、より大きな負荷を安全に安定的に扱える事は大きなメリットになるでしょう。大腿四頭筋の筋肥大にもとても効果的だと私は実感しております。
また、真下にしゃがまずやや膝を前に出しながらしゃがむ方法もあります。
大腿四頭筋のエキセントリック局面の強さを出したい場合(ランナーや投手、減速を上手く行いたいアスリートなど)はその様に行うのもおすすめです。
④ボックススクワット(体幹部・大臀筋・ハムストリングス狙い+重心位置の確認)

ボックススクワットは、通常のオリンピックバーでも多く行われている種目ではないでしょうか。
行う目的は、主に体幹部+脊柱周辺の安定性向上、大臀筋、ハムストリングスの筋力向上である場合が多いかと思います。
ボックススクワットでは特にこの体幹部+脊柱周辺の安定性向上という事が大切です。スタートポジションから通常のスクワットと同様にしゃがんで行きます。

そして、上の写真の様にパラレルからフル辺りの深さでお尻が台に着く様にします。そこで一旦台に座り(1〜2秒程度)立ち上がります。重量が増すにつれて、体幹部+脊柱のキープがとても困難になるのを感じると思います。
特にセーフティスクワットバーで行うと、常に前方への負荷がかかり続ける形になるので、よりその力や意識が必要となります。
立ち上がる時は、上体はやや前傾になるのでその時に通常のオリンピックバーよりも体幹部、臀部、ハムストリングスに強い負荷を感じる事が出来ます。
もう一点、スクワットでとても大切になる事は足裏の重心位置なのですが、このボックススクワットを行っていくと、安定して一番力が入る足裏のポイントが理解できる様になります。スクワットの使用重量が増える事にも繋がりますので、筋肥大やトレーニング効率の向上、アスリートのパフォーマンス向上の一要因になるかと思いますので、その辺りも意識をおいてトレーニングして見てください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
一見普段のトレーニングで行っている種目でも、セーフティスクワットバーを使用する事で効き方や効果の感じ方は全く変わってきます。
事実、Master Mindの会員様は皆さん効果を実感しやすいのでセーフティスクワットバーでのトレーニングが大好きになられています。この記事を読んで頂いている皆様にも同様の感覚をぜひ実感して頂きたいと思っています。
次回もおすすめの種目や効果的な使い方についてご紹介をさせて頂きますので、そちらもぜひお読み頂けますと幸いです。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。
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