ジム開業 パーソナルジム独立マニュアル資金、物件、器具、集客について解説させていただきます。パーソナルジム2店舗の開業・経営に携わり、先日ストレングスアジア公認モデルジムを開業したKondo Kyosukeと申します。
本記事ではパーソナルジムの開業・経営のヒントとなるノウハウを私の経験に基づいてお話させていただきます。
尚、私は田舎者で地方でのビジネス目線が強く、都市部の方の感覚とは少しズレがあるかもしれませんので、お住まいの地域の状況に合わせて情報をご活用ください。
<目次>
ジム開業までの流れ
ジム開業における初期投資
ジム開業におけるコンセプトを決める
ジム開業に適した物件の選定方法
トレーニング器具の選定 -顧客は何を求めているか-
– 1. メーカーと品質について
– 2. マシンとフリーウェイトのバランス
– 3. その他の備品
ジム開業における集客・マーケティングについて
ジム開業におけるホスピタリティの重要性
終わりに
ジム開業までの流れ

冒頭でもご紹介しました通り、これまで3店舗のパーソナルジムの立ち上げに携わってきました。私の場合、以下のようなステップで開業までの準備を行っています。
- ジムのコンセプトを決める
- 要件を満たす物件を探す
- コンセプトにあった機材を選ぶ
- 集客(サイト制作・広告等)
パーソナルジムを開業をする上で大切なのが、どういったコンセプトのジムにするかを明確に定めることです。しかしこれまでジムの開業経験が無い方は、このコンセプトを決める前に、そもそもパーソナルジムの開業にどれくらいの費用がかかるのかを知っておく必要があります。
初期投資にいくらお金をかけられるかはコンセプトに少なからず影響を与えてきますので、まずこちらを確認していきましょう。
ジム開業における初期投資
「パーソナルジム 開業」と検索すれば多くの記事がヒットするかと思います。そこに記載されている初期投資額などは規模によって多少変動はしますが、ほとんど間違っていません。
「ジムを開業する」というと、どうしてもトレーニング器具、マシン等のことを頭に思い浮かべてしまいがちですが、コストの点で頭を悩ますのはむしろ電気・水道、床・壁材などの”箱”としての部分です。まず、これらは「お金がかかるもの」として認識しておきましょう。

参考までに、私の開業したばかりのパーソナルジムでは以下の通り費用がかかりました。広さは32畳で、お手洗い等はテナント外にあるという条件です。
- 床材、壁材などの内装費 約80万円
- 電気、空調設備 約50万円
- その他備品 約15万円
今回は知り合いの業者の方に依頼しましたので、本来よりはコストが多少抑えられておりますが、それでも約150万円の設備投資となりました。仮にテナントを借りる場合は敷金・礼金や家賃等も勿論かかってきます。
トレーニング機材に関しては、私のエゴが入っておりますため今回は300万円ほど初期投資をしましたが、本来のパーソナルジムのテンプレート的な設備(ラック、ベンチ、ダンベル、バーベル、ラットプルダウン…etc)であれば100万円以内には収まるかと思います。
このようにトレーニング機材だけでなく、設備の面でも同等かそれ以上のコストがかかる場合がありますので、開業の際は初期投資にかかる費用として必ず計算しておきましょう。
実際には自分が開業しようとしている土地柄や、ジムのコンセプト等によって大幅に変わってきますので、こういった数字はあくまで一般的なパーソナルジムのケースとしてご参考ください。
ジム開業におけるコンセプトを決める

パーソナルジムの開業を考えている方はきっと頭の中に理想像が浮かんでいるかと思いますが、外観や内観、設備を考える前に、あなたのパーソナルジムのコンセプト(方向性)を前もって決めておきましょう。
オールラウンドに幅広く指導可能な万能型でも、何かに特化させた○○専門という形でも、とにかくあなたがカタチにしたいパーソナルジムはどんなものかを明確にし、方向性が定まることで今後決めていく内容に具体性を持たせることができます。
ただしあまりにも顧客の需要とかけ離れているコンセプトですと集客に手詰まりしてしまいますので、現場を知っている必要性があります。
私が先日開業したジムは「健康美」をコンセプトとしました。
お客様から自炊の手間やメニューを考える面倒さを度々聞かされておりましたので、今回は飲食店と提携して栄養士と協働で企画したお弁当をお客様へ提供できる環境を整えました。
さらにはパーソナルトレーナーとして指導してきて腰痛と肩こりに悩む人の多さから、抗重力筋へのアプローチに焦点を当て、それをボディメイクと並行して行います。
そこで主に30~50歳の女性をターゲットに老若男女・レベルの問わない機材やジムの見た目や雰囲気もそれに併せて選定していきました。コンセプトが定まれば自然と目に見えない統一感が表れてきますし、ウェブサイトやSNSなどの体裁も決まってくるかと思います。
ジム開業に適した物件の選定方法

コンセプトがある程度定まったら次はジムを開業する場所を決めましょう。
物件を選ぶ上で重要なポイントの一つが、見込み客の移動手段です。
例えば私が開業した地域は田舎のため、ほとんどの方が車で来店されます。そのため、駐車場のスペースを確保できることは物件を選定する上で外せない条件となります。
参考までに私の地域のパーソナルジムの駐車場事情ですが、だいたい平均して3~5台くらい駐車できる広さのものが多いです。仮にパーソナルジムを自分一人で運営していくのであれば、自身の車の駐車スペースを含めて最低3台分はある良いと思います。
それから立地という観点では、近隣の人口動態を把握しておく必要があります。
以前、お客様のカウンセリング時に当パーソナルジムを選んだ理由を聞いたところ、口コミや評判の良さもありましたが、「家から近いから」という理由がかなりの割合を占めていました。ウェブサイトやSNSの情報のみでは本質的なトレーナーや環境の良し悪しの判断が付かず、それよりもアクセスのしやすさを重要視するケースがあるということです。
上記2点に加えて、多方面からアクセスしやすい立地を選ぶことも重要です。時間帯によっては混雑する道や抜け道の多さなど、地理的な点も調べました。田舎の場合は地域密着型のビジネスになるため、そういった細かい地理的な問題があると後に響いてきます。
逆に都市部での開業の場合は、駅やバス停からのアクセスの良さや、付近のパーキングの数などをリサーチするべきです。また、コンビニやスーパー、薬局などジム帰りに買い物できる所が近くにあるテナントを探すのも一つのアイデアです。
上記のようなアクセスがしやすく、駐車場事情が整っていて、尚且つパーソナルジムに適したテナントを見つけるのはそう簡単ではありません。運良く理想のテナントに巡り会うことはありますが、多くの場合は何かを妥協せざるを得ないでしょう。
床に求められる耐久性、床材も全てコンセプトで決まる

物件の選定においてもう一つ重要なのが、床の状態です。
床自体が直床コンクリートや鉄筋コンクリート造であれば、そこまで費用はかさみませんが、そうでない場合は補強のコストがかかるので、あらかじめテナントの構造をしっかりと把握しておきましょう。
補強となるとコンパネや合板などに加えてラバーマットなどを敷いて、ラックやマシンなどのトレーニング機材の重量を分散させる必要があります。
床の補強に関する詳細はこちらの記事をご参考ください。
私も過去にこのラバーマットの選定で後悔した経験があります。
過去に開業に携わったジムではトレーニングエリアだけで125平米と、パーソナルジムとしてはかなり大きな規模であったため、ラバーマットのコストを削ろうとして格安な製品を発注しました。
すると、マットの長さが異なる物があったり、カッティングが歪んでたりと、敷いた際に隙間ができてしまいました。隙間を埋める作業にも工数がかかってしまい、非常に後悔しました。
ラバーマットを発注又は購入する際は、一度サンプルを取り寄せたり、メーカーへ問い合わせるなどして、細かく確認することをお勧めいたします。
またマットの厚みについてですが、これもジムのコンセプトによりけりです。多くの方は厚ければ厚いほど良いと思いがちですが、設置の手間や費用を考えれば必ずしもベストな選択とは限りません。
実際、パーソナルジムに通われるお客様の中にデッドリフトで体重の3倍近く扱う方はほぼほぼいません。一般成人男性であれば重くても100kg前後です。2階以上で無い限り、そこまで完璧な衝撃吸収を考えなくてもよいかと思います。
ただしこの辺の扱う重要については初心者向けのジムなのか、上級者向けのジムなのか、で大きく変わる点ですから、自身のパーソナルジムのコンセプトに合わせてチョイスしましょう。
もちろん、薄すぎるマットですと器具は傷みますし、いくら重量を扱わないとしても高いところから落とせば大きな衝撃となります。床材にコストをかけたくない方であっても、ラックやダンベルなどフリーウェイトを使用するスペースのみ厚めのラバーマットを敷くなど、最低限対策する必要があるでしょう。
その他のスペースは最近よく見かける人工芝やフロアタイルなどでデザイン的に映える感じにするのも良いかと思います。特にパーソナルジムに通われるお客様には女性も多いので、清潔感やデザイン性にこだわることは重要かと思います。
トレーニング器具の選定 -顧客は何を求めているか-

続いてはトレーニング機材の選定について見ていきます。
パーソナルジムというと8-10畳ほどの広さで、ラック、ベンチ、バーベル、プレートといった基本的な器具を最低限揃えているイメージがあります。こういった一般的な設備で開業を検討しているのであれば、前述の通り100万円以下に収まるはずです。メーカーによっては50万円以下までコストを抑えることも可能かと思います。
最近では中国で生産されているOEM製品などで比較的安価なマシンが流通するようになり、中にはパーソナルジム向けのセット販売や、スミスとラック、ケーブルなどが1つのマシンでできるマルチステーション的な製品などもでてきているようです。
各メーカーの製品の詳細、品質云々に関しましては後述しますが、安価には安価なりの理由があると思っていただいた方が良いと思います。
マシンでしたら耐久性や保証などはどうなっているか、ダンベルやバーベルであれば耐久性や錆や腐食など劣化への強さ、そもそものローレットの具合(粗いと女性は嫌がります)はどうかなど、購入前に確認するようにしましょう。
私がこれまでパーソナルジムの器具を選定してきて、個人的に絶対に譲れなかったのが固定式のダンベルです。
アジャスタブルダンベルは個人的に非常に使い辛く、安全性に対しても少し不安があったのでスペースを取ろうとも毎度固定のダンベルを導入してきました。
女性客が非常に多いということも考慮して、ローレットに関して優しくもしっかりと効くダンベルを選んできました。そのおかげか「手が痛い」といった言葉を一度も聞いたことがありませんし、こういった細かな気配りがトレーニングを長く続けてもらう上でも非常に大切なことだと思います。
ですのでトレーニング機材の選定の際は、一度現物を目で見て触れることを強くお勧めします。導入予定の製品が置いてあるジムやパーソナルジムを探して実際に見学させてもらったりする努力も必要かと思います。
1. メーカーと品質について

どのメーカーの機材を導入するかというのは、オーナーからすると非常にこだわりの出る部分かと思いますが、お客様の目線で考えてみるとマシン自体の良さや凄さ、メーカー名などはほとんど認知されていません。
故に、設備の良さを全面に押し出してウェブサイトやSNSでアピールしたところで、そこまで集客には繋がらないと思います。
前述のようにローレットにこだわって導入したダンベルも、お客様からしたら他を知りませんから、ただただ普通のダンベルと感じられてしまいます。見た目が可愛かったりカッコよければそういった感想をそのまま言われるだけで、製品の品質の良さや凄さは全く伝わりません。
実際に私の居る地域の他社パーソナルジムの中にはラック、ベンチ、バーベル、ダンベル、マットなど全てが家庭用器具で揃えられている所もあります。家庭用器具の中にも業務用と遜色ない製品はあるかと思いますし、パーソナルトレーニングを行うことも十分可能です。
ただ、個人的に気になってしまう点はやはり安全性です。
家庭用器具はあくまで家庭向けであり、ジムと違い複数人が1日に何度も何度も使用するということを想定されて製造された物ではありません。実際、家庭用と業務用のベンチを比較すると家庭用器具の方が圧倒的にグラつきがあったり、バーベルやダンベルですとローレットが粗すぎたりと、コストを抑えた分はトレーニングの質にそのまま跳ね返ってきます。
トレーニングに関しては知識が豊富なトレーナーの方でも、器具に関しては全く無頓着となるとそれは必ずトレーニングに影響を与えます。
これらの点を踏まえてトレーニング機材の選定を行い、お客様の立場になって安心安全にトレーニングできる環境を整えましょう。
2. マシンとフリーウェイトのバランス
パーソナルジムを開業する上で、機材にかかるコストというのは、ひと昔前に比べてかなり安くなっています。
実際に私の居る地域で新しく開業された2店舗の他社パーソナルジムを拝見すると、両ジムともマルチステーションの器具が導入されておりました。見る限りではとても便利そうですので汎用性を考えるとコスパが高い製品と言えます。
パーソナルジムに来られる方の中にはウェイトトレーニングをする以前に、自重トレーニングでも疲労困憊になってしまう方もいますので、上級者向けのハードコアな設備はパーソナルジムには必要ありません。
これまでのパーソナルトレーナーとしての経験上、部位の要望として1番多かったのはお尻でした。実際には骨盤周りになるのですが、女性特有の脂肪のつき方を気にされる方が多いです。
そうなるとトレーニングとしてはスクワットやブルガリアンスクワットといった種目が挙げられると思いますが、言わずもがな特別なマシンは必要ありません。
一方で背中のトレーニングはどうでしょうか?
背中のトレーニングですと、ベントオーバーローやワンハンドロー、懸垂などそもそも種目としての難易度が比較的高めなものが多くなります。加えてハムストリングスなどの柔軟性や可動域、腹圧のコントロールなど、注意すべき点も多いです。
ほとんどのお客様はトレーニングの初心者なわけですから、フォーム指導に多くの時間を割いてしまうのは非常に効率が悪いです。そういった場合には、ラットプルダウンやロープーリーといったマシンがあると背中のトレーニングも効率よく行うことができます。特にパナッタのマシンはおすすめです。
チェーンを上手く使えばプルダウンやアームカールなども行うことができますし、アタッチメント次第では刺激も変えられ、さらに充実したトレーニングを行うことが可能になります。
このようにパーソナルトレーナーとして自分に必要最低限の設備が何なのかを理解した上で、マシンとフリーウェイトのバランスを考えましょう。無かったら無かったで知識を活かして指導するまでのことです。
3. その他の備品について

その他の備品についてですが、レジスタンスバンドやチューブ、バランスボール、ヨガマットといった備品も揃えられるとなお良いです。
これらの備品はマシンと違い比較的劣化が早く、耐久性なども物によってピンキリですので、信頼できるメーカーから取り寄せた方がいいでしょう。私はアメリカンバーベルやsanctbandの製品をお勧めします。
加えて、パーソナルジムには腰痛や膝痛を抱えている方が来られるケースも多々ありますので、ストレッチポールやフロスバンド、マッサージガンや骨盤職人等ケア用品も充実させておくと親切で良いと思います。
ジム開業における集客・マーケティングについて
ジムの物件も決まり、機材・設備についても目処が立ってきたら、次はいよいよ集客です。どれだけ立派なジムを構えていてもお客様がいなければ続けることができません。ここでは簡単に触れる程度となりますが、ジムのオーナーであれば常にマーケティングの目線も持つようにしましょう。
ジム開業におけるウェブサイトの制作・運用
パーソナルジムを開業する上で、様々な集客方法があるかと思いますが、オンラインでのマーケティングをやらないという選択肢はないかと思います。その上でウェブサイトの制作は必須です。
実際に私の運営するパーソナルジムのお客様を見ても、入会経路はウェブサイトからが8割近く占めておりました。やはりGoogleなどの検索エンジンでお店を調べる方が非常に多い印象です。お客様に聞いてみると「ウェブサイトが無ければ存在自体気づかない」「ウェブサイトが無いと不安」といった声もありました。
ネイリストサロンや美容院オーナーの方に話を聞くと、ウェブサイトでは料金などのシステムやお店としての信頼度を見て、ブログではスタッフの人柄等を見て、Instagramでは雰囲気やセンス等を見ていると仰っていました。
続いてコストについてですが、私の場合は以下の通りでした。
- ウェブサイト制作依頼 約50万円
- サーバー維持費 約8000円(年間)
実際にはデザインをどこまで突き詰めるのか、サイトの機能はどうなっているのか、SEO対策をするのかどうかなどで、コストは大きく変動します。経験上、私の居る地域ではウェブサイトからの問い合わせが最も多かったのでウェブサイトには力を入れました。
業者に依頼して安く制作して頂く場合でも、最低20万円程は見積もっておいた方が良いかと思います。
一方で、現在は無料のツールもあり、テンプレートを選ぶだけで簡単におしゃれなウェブサイトが制作が可能です。独自ドメインもそのまま簡単に適用できるサービスも多いので、それらを活用するのも良いと思います。
ウェブサイトはSEOの観点からも早めに完成するに超したことはないので、ある程度コンセプトが固まっているのであれば、早めに制作に取り掛かりましょう。
ジム開業におけるソーシャルメディアマーケティング
パーソナルジムの集客においてはSNSでのマーケティングも非常に効果的です。特にInstagramは認知向上において最適なSNSだと思います。
運用におけるテクニックは様々あると思いますが、大切なのはコンセプトにあったブランディングをすることです。
例えば、ターゲットとなる客層が女性のトレーニング初心者にも関わらず、トレーニングの知識をひけらかすような投稿ばかりでは興味を持ってもらえません。それよりも、パーソナルジムの外観やインテリアの写真の方がジムの雰囲気や特徴が分かるので、直観的に興味を惹きます。
また自分たちがどういった投稿をするのかも大事ですが、何よりも効果的なのはお客様の口コミです。実際にトレーニングを体験した方の投稿というのは信憑性が高く、いわばレビューのようなものです。
ですので逆説的ではありますが、Instagramでの口コミを狙うのであれば、ついつい投稿してしまいたくなるようなデザイン性の高いジムと、質の高いトレーニングを提供することが近道です。それは結果的に信頼として積み上がり、次の集客へ繋がります。
アカウントについては、個人のInstagramアカウントから連絡を頂ける事もありますし、店舗用のアカウントからも体験の予約が入ったりするので、コンテンツに自信があるのであれば両方作って運用してみるのも良いでしょう。
その他の集客方法ですと、地域密着型のフリーペーパー等もかなりの効果があります。掲載価格は地域によって様々ですが、基本的には掲載枠の大きさに比例して、月3〜10万円程度になります。
他にもホットペッパービューティーなど、ウェブ上のメディアでの掲載も効果がありますが、検索上位に表示させたりメニューや写真の数を多くするとかなりのコストがかかります。
集客の方法も多様化し、誰もが簡単に無料で発信できる様にもなりました。もちろんベストなのはお金をかけずに工夫しながらコツコツ集客することですが、同じ様なコンテンツを発信しても他と差別化できないのでその点はセンスが問われるところです。
ジム開業におけるホスピタリティの重要性

最後にパーソナルジムにおけるホスピタリティの重要性についてです。パーソナルジムというお店としてどのように振舞うべきかは、やはりお客様の立場になって考えましょう。例えば、私の場合は今回オープンするにあたって以下のようなことを検討しました。
- 女性が多いからシャンプー等はサロン専売品にする
- 手ぶらで来れるようにレンタルウェア・シューズを貸与する
- 男性と女性でトレーニングギアを区別する
- ウォーターサーバーを用意する
これらはまさにお客様に対してのホスピタリティであり、パーソナルジムとしてのお店のクオリティの底上げとなります。
私はパーソナルジムおよびパーソナルトレーニングはどこまでいっても接客・サービス業の部類であると思っていますので、トレーニング指導の質が高いのは大前提として、パーソナルジム自体の雰囲気や衛生面、自身の身だしなみ、気遣いなどあらゆる面において配慮します。
現在は新型コロナウイルスが猛威を振るっており、業種に関わらずほとんどのお店が感染予防対策を行っております。どのタイミングで落ち着いてくるのか、どうなっていくのか誰も分からない状況ですのでこれから開業される方はこれらの点も考慮しなければなりません。
私の場合は換気扇を4つ配備し、アルコール消毒液も大量に用意しています。このようにお店としてできる限りの衛生面の配慮や、お客様のことを思うホスピタリティを大切にできると、お客様から愛されるお店になるのではないかと思います。
終わりに
パーソナルジムの開業というのは、国家資格も必要とされませんし、初期投資も比較的高くありません。こういった参入障壁の低さも手伝って、ここ数年でとても多くのパーソナルジムが開業されております。パーソナルトレーナー自体も全国で何人いるのか把握できないほどです。
そういった背景もあってか、残念ながら、トレーニング中の怪我や顧客とのトラブルといったネガティブな話もよく耳にします。トレーニングというのは安心安全が第一となりますので、トレーニング指導、トレーニング器具での怪我などは起きてはいけないことです。
パーソナルジムというものが業界全体として健全なトレーニング環境を作っていくためにも、パーソナルトレーニングというサービス・接客業としての面を持ちながら、指導者としても常に向上するマインドを持ち続けていきましょう。
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長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。